All Mine 「酔いの代償」 8(最終話)

(Changmin)








「美味しかったなぁー」

僕が感想を口にしたら

「ほんと?よかった、嬉しい」

ユノが笑顔で横に並んだ。


駅までの道は赤提灯が並ぶそれで、僕の住んでいるところの駅前とよく似ていた。

「年季入った店だったからどうかと心配だったんだ」
「そんな事を吹き飛ばすような美味さでした」
「だろ?あそこの大将昔超有名店にいたらしいんだよね」
「へぇどおりで。それにああいう店、どちらかというと好きですよ」
「本当に?……そっか、じゃあさぁ…」

ユノは口元に笑みを浮かべるとそこで言葉を切って俯き

「また……行かない?」

そう言ってから改めて僕を見たんだけれど、視線があった途端「ははは」って笑う。

「あー…いや?俺が行きたいんだ。あ、うん。行ってくれたら…えっと…」


この前と同じ繰り返し。

だけど以前と違って妙に気弱に感じ
僕はそんなユノに少し驚く。

「ユノじゃないみたいですね」
「なんで」
「いつも方向違いに自信家だから」
「は?どういう事?」

口を開けたユノをジッと見て

「……行きません。もう今回で終わりです…」

そう言ったら
僕を見るユノの瞳がすぐに翳って
「うん…そっか」って呟き
取り繕うような掠れた笑い声で少し先のマンホールへ視線が向いた。



肯定?
了承するんだ。

正直もう少し押してくると思ったから、予想外の頷きに逆に戸惑う。


「ユノ…酔ってる?」
「なんで?まぁ酔ってるよ。結構飲んだ」

心なしか声もトーンダウンした。
自分で振っておきながら想像よりも傷ついた表情を見せたユノに胸がチクんと痛む。

なにやってんだろ。
僕は。


本当は知っているくせに。

どんな態度をとっても、笑顔を見せても
ユノだって僕と同じく不安の中でこのやり取りをしているだろうって

分かっているのに。


狡いな僕は。

ユノの気持ちをなんとなく理解しているにもかかわらず、ズルズルとこうやって都合のいい行動をしていながら、反応を見るような事をした。


「ユノ…あー……まぁ…今の嘘ですけど」

あーとかそのーとか言葉にならない言葉を繰り返しながらなんとか言った僕へ、ユノがこちらを見た気配がしたから顔を向ける。

ユノは口を僅かに開け
僕と目が合うと
困ったように苦笑して

「ぁ…嘘?」

小さく呟いた。


その姿に僕はもう一度
自分のしたことへの後悔と、謝ることもそれを取り繕うような器用さも持ち合わせていない不甲斐なさを誤魔化すように「ははは…」と笑う。


「僕はね…なんかこう……今日の事も含めて……嫌じゃないんですけど…なんかこう……まぁ…」


これが正直な今の心境で、間違ってないけど説明しづらい。
中学生ぐらいの方が不器用なりに素直に話せるんじゃないか?
僕は今幾つだっけ。

情けない

……ぐらいには大人になってしまったというか。


ぶっちゃけた話もこの先を考えると面倒臭くて
だけど今日のように会うのは嫌じゃなく楽しい。悪くない。

いらないとこは暗黙の了解で、見ないふりして付き合うことも出来るような大人。

でも…いいのかこれ、と自分に問いながらも。

「まぁ…ユノ。また行きましょう」
「うん」
「酔ってんのかな?うまく言葉に出来ないんですけど」
「うん。いいんじゃない?」

お互い声も出さずに苦笑する。

二人揃って気付いていることには触れずに
いいとこだけ選択して
明後日の方向を見ているような会話をする。


「なぁまた酒絡めてご飯食べよう」
「はい。僕もその方がいい。酔った方がこうやって話せそうです」
「飲み過ぎて失敗しても知らないからな」
「お互いに」


声を揃えて「あはは」と笑う。


「で、次はいつにする?」

「じゃあ満月で」

「満月って?!月末駄目なんだろ?」
「はい」
「……もうちょっと早くがいい…」
「うーん。できたらそうしましょう。よかったらまた誘ってください」
「分かりやすい社交辞令だな。じゃあまたLINEする」
「メールでいいです」
「なんでっ」
「スマホ手に入れたばかりの中学生みたいな感じなんですよ、ユノ」
「悪いかよ。面倒臭くてやってなかったんだよあれ。ID持ってるけど断ってたの。だからまともにやったのチャンミンが初めて」
「マジですか」
「マジだから我慢して。…あ…そうだ使い方今度教えてよ。後輩とかはやっぱりこっちの方がいいみたいでさぁ…」
「おじさんだ…」

僕の言葉にムッとしたユノへ吹き出しながら
人気でみんな使っていると嘘をついて今度可愛いスタンプをいっぱいプレゼントしようと心に決め「しょうがないなぁ。講習代高いですよ」って頷いた。













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最初に書いた通りただ微妙なやりとりが書きたくて書いたグダグダ話に
最後までお付き合いありがとうございましたm(__)m
つまんなくてほんっとすみません(ノД`)・゜・。

この二人は爆弾投げつけていないのでwそのうちまた引っ張り出してきます。
それでは次はあとがきとか反省とか雑談とか。


読んで貰えて幸せ♡ありがとうございます。
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8 Comments

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2018/04/16 (Mon) 20:32 | REPLY |   

723621mam  

No title

いやこれはなんちゅうかホッとする。

2018/04/16 (Mon) 23:27 | REPLY |   

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2018/04/17 (Tue) 02:37 | REPLY |   

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2018/04/17 (Tue) 02:38 | REPLY |   

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2018/04/17 (Tue) 13:04 | REPLY |   

くるりん@  

Re: No title

723621mamさま

そう言ってくれると助かりますm(__)m
付き合ってくれてありがとー♡

2018/04/17 (Tue) 22:07 | REPLY |   

くるりん@  

Re: No title

チャ*1011さま

気に入って貰えてありがとうございます♡
心の奥底では好き同士なので、ポロっと出てきちゃいます。
次は少し変化球投げようかとw
懲りずにお付き合いをお願いしますm(__)m

2018/04/17 (Tue) 22:16 | REPLY |   

くるりん@  

Re: お久しぶりです(*^^*)

ち*こ♪さま

こんばんはお久しぶりです(*ノωノ)
のぞきに来ていただきありがとうございました。
そうです、私のお話は一回で出すとこまで纏めて読んでいただく方がいい(笑)
切ってあるけれど書いている時は続けて読みながら書いているし、どうしてもノリというか流れが出来上がっているのでたった一日でも時間が空くと微妙なんですよね(;´Д`)
ほんと微妙なやりとりがただ好きで書いてました。
私の萌えのお話を少しでも共感して貰えていたら嬉しいです♡
すいませんまたそのうち…じ~っとお待ちください…orz

2018/04/17 (Tue) 22:31 | REPLY |   

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