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All Mine「Dawn Glow」 5


(Yunho)










「ラーメン食べます?」
「うわっ食う」

飲み始めて1時間半。
観ていたサッカーがハーフタイムに入ったところで頬がだいぶ赤いチャンミンがいきなり立ち上がった。

もう今日の午前中は会社で死んでるだろうなと思ったけれど、生放送の海外サッカーを観ながらの酒は楽しい。

「辛いのしかないけどいい?」
「凄い?」
「うーん僕は普通だけど…」

そう言って出してくれた俺のラーメンには玉子が入っていた。




「あー美味い。絶対太るコースだけどな」
「文句言うなら食べなきゃいいでしょ。ほらっ僕食べるし」
「食うよ美味いって言ってるじゃん」

伸びてきた手を避けて器を引き寄せると、睨んできたチャンミンを上目遣いで見ながら麺を啜る。


深夜にTV見ながら酒飲んでラーメン啜って。
昔とは色々違うけれど
二人でよく夜中にゲームだなんだと親の目を盗んで遊んでいた時の浮かれた感覚に近いものを感じ、ちょっと嬉しい。

共働きで忙しかったチャンミンの両親は俺がコイツを構うことを喜んでいたから案外自由に出来た。

俺が高校に上がる頃には部活や勉強が忙しくて四六時中一緒にいて遊ぶことも少なくなったけれど、その時間が俺にとって逆にチャンミンを意識するようになって。
大学に入った頃幼馴染から脱線した気持ちをぶつけたチャンミンは、戸惑った顔はしたけれど俺の好意を受け入れてくれた。

そこからは本当の秘め事になった関係を、お互い変化した好きという気持ちを感じながら、大切に幸せに過ごしていたはずなのに。

……どうして?

あの時から消えずに燻る。


ガチャんと空になったコップと器を重ねてチャンミンが立ち上がったから、意識がラーメンへ戻る。慌てて啜るのを早めながら、流しに向かう背中をまた追う。

聞いたらどうなるのか。
聞かなきゃよかった結果が来ることぐらい流石にわかる。
大したことじゃなければ会って3回目、そんな昔話もしている筈。
過去の思い出話をしないわけではないけれど、あの時の事を聞けない空気をチャンミンが作っているのも分かる。

以前のような甘い関係ではないけれどこうやって再び、嫌そうな顔をしながらも会ってくれる。
嫌いだったら一回会ってそれきりだよな?
今日なんてこんな形で困っていた俺を助けてくれた。
俺の事嫌いじゃないよね?

言葉にしたらこの関係が変わってしまうんだろうな。
それは嫌だ。

……あーあ、毎回毎回。

何回こんな事ウジウジ思っていくんだろう。


「ユノっ」

掬いきれない卵の塊を飲もうかどうか箸でつついていたらチャンミンの声が聞こえてハッと顔を上げる。

「……はい?」
「食べ終わった?器洗っちゃうけど」

着ていたパーカーの腕を捲り、流しから振り返ったチャンミンが俺を見ていた。

そこには大人なアイツがいたけれど、確実に変わっていない何かがあるのも感じるから、俺はそれに触れるたび嬉しくて。
目の前の幸せには叶わないから目を瞑る。

「今食べ終わるから待って。お前食うの早いよな」
「ユノが遅いんでしょ?後半始まっちゃうから早くっ」

卵の塊ごとスープを飲んで俺は慌てて立ち上がった。
もうすぐ後半戦が始まる。
前半のダイジェストも終わり、画面には体をほぐしながらグラウンドに戻っていく選手が映っていた。








「歯ブラシ…歯ブラシ歯ブラシ…」

呪文のように呟きながら洗面台の下を探す。
綺麗な外観はこの見えないとこになんでも押し込んでいるんだと今分かった。
部屋のクローゼットだってそうだろ。

下のどこかに歯ブラシの買い置きがあると教えてもらって覗き込んだけれど、そこにはドラッグストアで買ったまま投げ込まれている袋がいくつも並んでいた。
ご丁寧に紙袋に入っているものもあるから屈んでひとつひとつ開けていく。

「ねぇじゃんかよ…」

手前から覗いているけれどそれらしいものが無くてとうとう一番奥の紙袋にたどり着いた。
開けたらプラスチックの蓋が見え、シェービングかとちょっと持ち上げて、手が止まる。


……ローション。

もう少し紙袋を広げたらゴムも入っていた。

胸がドクンっと分かりやすく動いて
余計なものを見た焦りに、すぐ元に戻した手が震えている。


女……かな。

そう思いたかったけれど、そのメーカーは見覚えがあって。
俺たちがいつも使っていた有名メーカー。
重さからいって使用感があった。

女だとあまり使わない。
違うプレイとか?
そんなのするタイプか?
それとも、そっちで変わらず?
ダメだろ。

なにが。

じわっと鳩尾から喉元迄痺れが広がり、唇を噛みしめる。



………………えっと……これの何がいけないんだ?




…いや…だって…


それから
自分の胸の内を認めてそろそろと息を吐き出す。





……だってさ……俺以外…





「ユノあった?」

キッチンの洗い物が終わったのか足音が聞こえて、俺は慌てて立ち上がると顔を覗かせたチャンミンに大きく首を振ってため息をついてみせた。

気が動転してちょっと大袈裟な素振りになってしまった気がするけれど、気づいていないようでホッとする。


「無いよ?ぐちゃぐちゃすぎて最初だけ見てあとわかんね」
「なにそれ、どこがぐちゃぐちゃなの?!」ちゃんと探してよ面倒くさがりっ」

全部見ていません風に嘘をついてしまう。

奥に置いてあるのを忘れているぐらい使っていないのかな?


屈んだ後頭部を眺めながらそんな事を考えていたら
「ほらあったじゃんか」
歯ブラシを取り出したチャンミンが俺を振り返って見上げてきた。

深夜のこの時間でもう眠いのか、その顔があの頃のあどけなさを見せて俺は頭の奥で何かが揺れっぱなしで。
泳ぎそうな瞳を大きく溜息で誤魔化した。

「あれぇ?その袋見たけど…」
「下までちゃんと見て」
「ごめん」

はははと笑って受け取ったら広く無い洗面台で立ち上がったチャンミンを間近に感じて、視線を合わせることができず、すぐに俯いてパッケージを開けにかかる。


「あー俺、ちゃんと起きれるかな」
「知らないですよ、自分で勝手に起きて勝手に出てっていいから。鍵はドアポストに入れて」
「え」

歯ブラシを加えて瞳を見開いたらチャンミンは歯磨き粉をつけたあと俺を見て

「いい大人なんだから。そこまでの面倒をなんで僕が見るんですか」

急になったり
ならなかったり
曖昧な丁寧語で冷たい事を言った。














-------------------------------
ほんとグダグダやっていてすみません(ノД`)・゜・。
こんなんでも読んでやるよという方だけお付き合いを…orz


読んで貰えて幸せ♡ありがとうございます。
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- 6 Comments

723621mam  

No title

ああもうこれだから@ちゃんから抜け出せないのよ、、、

2018/05/17 (Thu) 20:49 | REPLY |   

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2018/05/17 (Thu) 23:19 | REPLY |   

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2018/05/18 (Fri) 00:19 | REPLY |   

くるりん@  

Re: No title

723621mamさま

じれったいの長々やって最後数話で盛り上げんの好きなの。
んふふ( *´艸`)ありがと。

2018/05/18 (Fri) 18:54 | REPLY |   

くるりん@  

Re: おっと!

ゆ*まさま

地雷のおかげでユノさん色々かまします( *´艸`)

秀樹は私ももうちょっと世代上なんだよね。
一度大昔にサザンのLIVEでゲスト出演した時YMCA一緒に歌って踊った記憶が。
元町というか山手の方に住んでてハロウィンの時はお菓子とか子供にくれてっめちゃくちゃ優しい人だって昔聞いたなぁ。

2018/05/18 (Fri) 19:09 | REPLY |   

くるりん@  

Re: No title

チャ*1011さま

まとめ読みありがとうございます( *´艸`)

おおおおおおっ
予想の中で当たっているものがあるーヾ(≧▽≦)ノ
でもあと少しで終了…すみません…orz

2018/05/18 (Fri) 19:11 | REPLY |   

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