KARUMONO 6



(Changmin)








「……虜となれって…」




……生で初めて聞いた。







恥ずかしいのを通り越したすごい言葉。
凄すぎて恐怖が飛んでいく。



さっき迄が嘘のようで。

呆れてくる。



なんだろう。
不思議だ。




願い事の効力……?





「……何言っているんですか…?」

僕がそう呟いたら
抱きしめていた腕の力がふっと緩んだ。



それから少し瞳を見開いて

僕の顔を覗き込む。







「……お前…………いや……」




そのまま何かを言いかけて少しかぶりを振る。




「…いや……これ、願い事なんだが…」


そう言って口の端を引き上げた。




「そんな曖昧なのは無理なんじゃないですか?いや、無理でしょ」


即答してみる。




「……は?」

途端に間の抜けた声が返ってきた。




「……お前、狩るものとして存在しているんだろ?…なんだそれ。知識は学んだのか?」
「失礼ですね。それにそんな中途半端な願いは出来たかどうか分らないし。そんなの嫌だっ」


そう叫んだら、オヌが僕から体を離して唖然とした顔で固まってしまった。



「…あ?これ……嫌とか言えんのか…?……じゃあ、お前のはどうすんだ?」
「どうすんだって言われても、これが出来ているかもしれないし…出来ていないかも…新米にそんなの分かりませんっ」


男の空いたままの口が塞がらない。


だから僕はこれでもかっていうぐらいに眉間にシワを寄せると凄んでみせた。

多分傍から見たら、仔犬が猛獣に吠えているのと一緒だと思うけど。




「……とりあえずあと二つ言えば分かるから………簡単な願い事を言って、消えろよ」



どの道、何かしくじってこいつに消されるのなら、もう何言ったって一緒だし。

ヤケクソもいいとこだ。




「……」


「……」



瞳を見開いた男の顔を睨み返したら、

不意にその口元が歪んで


瞳が笑みに染まる。




……!?




僕はその途端

胸の奥に温かい何かが流れ込むのを感じて


ハッと


息を呑んだ。






これは何だろう。


この気持ち知ってる。








「ははっ……なんだよ…訳分からない我儘はそのまま変わらないのか…なんだ…すごいな…」


戸惑う僕の前でそう言うと
急に笑い出した。


そのあまりの笑い方に、こっちが唖然としてしまう。


そのまま暫く
道路に男の笑い声が響いて、


笑われた僕はどうしていいか分らず慄くしか無かった。







「ああそうか。分かったよ。……アイツ変だな」




どこがそんなにおかしいのか、
男が笑いながら勝手に呟くのを見て、馬鹿にされたのだけは分かった。

だけど何処をどう返していいのかも分からない。
とりあえず睨み返した僕の顔を見て
余計笑みを深めた。



「それよりチャンミン……そうか……」



頷き笑い続けているオヌの態度にいい加減嫌になってきた僕は、さっきまでの恐怖が嘘のように強気な気分でキツく睨み返した。



「なにがですかっ。そんなに笑うこと無いでしょ、いい加減にしてください」



そう言ったらチラリとこちらを見て

もう一度抑えきれないのか


クスリと

笑いながら腰に手を当てて頭を傾げる。




「……案外面白いな」




男はそう口にしたら
もう一度こみあげた笑いを抑えるように
「はあっ」と息をついて、
グイッと僕の目の前に迫った。



「じゃあ……まぁ…その簡単な願い事を早く思いつけるようにするから…」

明らかに馬鹿にした笑いを含んだ声で男が言い、
僕の頭をクシャリと撫でる。



「……契約が遂行して俺が消えるまで……傍で良い子にしてろ…」
顔を近づけて耳元で囁いた。





その途端僕の胸がドクンと疼く。






おかしい。


さっきの願い事はやっぱり有効なのだろうか?
不思議なぐらい目の前の男がもう怖く無い。



「……良い子なんてしませんが…そばにはいます…」


そう言ったらオヌは口の端を引き上げ、頷いた。














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読んでくれている皆さんありがとうございます♡
この回手直し少ないので文が読みにくくてすみません
…あっいつもって言わないで;つД`)知ってるっ

さてこんな癖があるややこしいお話にお付き合いしていただいているので、ここでおまじないの契約についてちょっとフォローを。
このお話の軸になるものです。

数話先に分かると思うのですがちょっとネタバレ含め説明しておくと
このおまじない、ユノは元々チャンミンを生き返らせるためにもう他のカルモノ(カルモノの総長)と契約しています。

「虜になれ」はチャンミンにとったら一つ目ですが、
ユノは元々効力の強い総長にお願いするべく空に向かって言ったのでそっちは二つ目になります。(要は今回同じ願い事を両方にしています)

このおまじないの回数のズレが
今回書けていませんが(すいません…orz)お話の後半の方で重要になってきます。
最終話で「あーなるほどっ」となるように持っていけるように頑張ります(;´Д`)←だから間開けずに書けよ。

と、いう事で
お暇な方だけほんとこのお話はお付き合いを。
ポチポチしてくれている皆さんありがとうね;つД`)

今これで時間稼ぎしてAll Mine書いているので(いよいよグダグダ展開へ一歩w)許してね…orz

それではまた明日。




読んで貰えて幸せ( *´艸`)♡ありがとうございました!
頑張れるのでポチポチお願いします!
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4 Comments

723621mam  

No title

チャンミンはチャンミンだねえ。
ちょっとオヌの気分。

2018/07/29 (Sun) 20:46 | REPLY |   

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2018/07/29 (Sun) 23:07 | REPLY |   

くるりん@  

Re: No title

723621mamさま

チャンミンあーだこーだうるさいです。
寡黙ちゃんにはちょうどいい。

2018/07/30 (Mon) 18:54 | REPLY |   

くるりん@  

Re: タイトルなし

ゆ*まさま

この先は二人の奇妙な生活の始まり

ちなみに最終回は…いつだろう(;´Д`)←All書いててもう進んでない。

2018/07/30 (Mon) 18:56 | REPLY |   

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