SS 「恋人の定義」



気がついた方、こんにちは。
見つけてくれてありがとう♡

ノーマルSS、予告なしUP。
更新頻度が低いこのブログをわざわざ覗いてくれた方へのお礼をこっそりまたおいておきますヾ(≧▽≦)ノ

今回のお話は以前書いたあの二人の続きですが、このお話だけでも読めるようになっております。
気になった方はこちら「雨のゆくえ」(題名クリック)をどうぞ♡


相変わらず大ど定番、微妙で盛り上がり無しなお話なんでw
おヒマな方だけ付き合ってくださいませ。


それでは


ユノ(ノンケ)×チャンミン(前回めでたく片思いが終わりましたw)

ノンケだった人との恋は成就してもやっぱり面倒くさい話(笑)










「恋人の定義」







(Changmin)







「なぁ…俺たち付き合ってるよな?」



大通りのカフェの
いつものオーニング下のテーブル席でユノは不満顔を僕に向けた。



「うん…まぁ…そうだけど?」
「そうだけど?ってさ…」

更に尖った口へいつものオレンジジュースが吸い込まれ、僕はその口元のホクロを眺めてため息を噛み殺した。

「俺には何も変わっていない気がするんだけど…」
「そうかな」
「そう」
「恋人だと思うけど?それにこういっちゃなんだけど、付き合う事になったの前回だよ」
「まぁ…そうだけど…」

眉間に皺が寄るユノから視線を外しコーヒーを口に含む。耳にはやっぱり納得出来なかったのかこれ見よがしのため息が聞こえた。




長年片想いをしていたユノが実は両想いだと知ったのは今月頭。
今日と同じ席でユノから告白されて世界が変わるほどの衝撃を受けた僕は、嬉しさと恥ずかしさに上がりまくったテンションでユノと相合傘なんかしちゃって。

分かりづらいアピールをかけて来ていたユノを長年時間の無駄遣いをしやがってなんてどやしてやろうと意気込んでいたんだけれど。

その後場所を変えた夕飯の席でユノは「俺の恋人になって」と改めて生真面目に僕へ告白し、頷いたお礼にお祝いだって僕の好きな銘柄のワインをあけてくれた。

凄く嬉しくて
幸せで。

夢なんじゃ無いかって食事中ずっと思いながら、目の前で笑顔を見せるユノを見て。

改めて
出来る男だよなって感心した。


それから
長年の秘めていた願いが叶って安心したからなのか、食べ終わる頃にはその舞い上がった感情も落ち着いて。
僕は数時間前とは違う関係に踏み出したユノを冷静に見れるようになった。


その日はお互いぎこちなく照れ笑いしてキス一つせずに別れ。
部屋に帰ってきてから「中学生かよっ」って自分に突っ込んだけれど。
考えてみれば僕にとっては初恋の相手なんだからしょうがないだろとか返しツッコミ入れて。

それからまたちょっと冷静になっていく自分を感じ
最後にはあんな人が僕の恋人になることへの不安も多少湧き上がった。





「ユノ、付き合っているからって今実際にここでなにかが変わる?」
「うーん…」

もう一度コーヒーを飲んで、腕を組むユノを眺める。
考えてみれば僕達のいつもの関係も悪くはなく、元々仲はいい方なんだ。こんなカフェでの暇つぶしは数え切れないほどで。お互い時間が合えば会っていたんだからデートみたいなものを繰り返していたようなもんだ。
しかも長年の付き合いでお互いを知り尽くしているから初々しさもない。

だから恋人になって初めてのデートと言われても、逆にどうすればいいんだって聞きたくなる。


そんな僕の前でユノは腕を組んだまま頭を右に左に揺らし、街路樹に視線を向けたまま口の端をあげる。

「うーんと……もっとこう…恋人同士だからさ…」
「うん」
「イチャイチャとか?」
「ぶっ」
「ああ服っ」

ジャケットをお手拭きで叩きながらユノを睨みつけたら、ユノが立ち上がって僕に寄り一緒に拭き始めた。

間近にユノの髪が揺れて
毛先が頬を擽りシャンプーか何かの匂いが感じる程の接近に、僕はたちまち心臓が痛いぐらいに脈打つ。

「いや、いいからユノ」
「こういうのは最初にちゃんとやっといたほうが良いんだよ」
「知ってるよ、全く男前になんでも嫌味無くこなすよなっ」
「は?」
「え?」

自分の口から出た支離滅裂な言葉に自分で驚いて、目を丸くしたユノと声を揃えて見つめ合ってしまう。

「あ、いや……言葉が違う…とにかくユノ座って。こんな大通りの店先でユノがそんなことしなくていいっていう意味だから…みんな見ているし…」

手をヒラヒラ振って瞳を泳がせユノを席に戻すと、僕はざっとジャケットを拭き直しキョトンとしたままのユノを見た。

「言い方悪かったね、ごめんユノ。ありがとう」

そう言ったのに暫く固まったまま僕を見ていたユノは、急に相好を崩すと笑い声をあげる。

「俺男前?……嬉しい。益々俺に惚れそう?」
「はっ?!」
「いつもツンツンしているチャンミンに褒められると嬉しさ倍増だな」
「なに言って…しかもツンツンしてるってっ…」

カップをガチャンと置いて乗り出しかけた僕はテーブルの近くで「ぁ…」って立ち止まった影に顔を向けた。

そこにはVネックのニットにチェックのパンツで今年よく見るカラーのトレンチを羽織った女性が口元に手を置いていた。


「チーフがこんなトコでお茶してるー」
「あれ?ユナさん」

チーフと言ったからには会社の部下なんだろうな。
僕は親しそうに話し始めた声を聞き、妙な狼狽えを感じて俯いてから、彼女のバッグに揺れるチャームに視線を向け、もう一度見上げて笑顔を作った。

「さすがチーフ…って感じですよぉー…」

……で、どちら?みたいな。
当然僕に視線がくるから速攻
「こんにちは、彼女じゃなくてすいません。ネタにならなくて」って笑顔を増して軽く頭を下げると、彼女は笑ってくれた。

「こんにちは。モデルさんみたい。カッコいい…」
「だろ?俺の彼氏」
「えー!」
「なに言ってんだよアホかよ。…あ、ユノ僕やっぱりコーヒー落とすからトイレ行ってくるね」

動揺を誘うような言葉を平気で口にするユノを睨みつけ、そんな事を軽々しく言うなよと視線で制してから、彼女と再び頭を下げあい店内へ向かった。




…ちょっと言い訳がましかったかな。

洗面台でジャケットを水で濡らし、サイドにあったペーパーで揉んでみる。
ジワリと染み出した薄茶色が白いペーパーに移っていく。

シミなんて大した事ないから本当はこんな事しなくていいんだけれど、あんな事平気で口にしたユノに僕がついていけなくて。

冗談だろうけど、冗談に聞こえなかった僕が悪いのか。


「……ぁ……そうでーす。とかノリ良く言えばよかったのか?…」

ふと思い立って顔を上げかけたけれど。
目の前の鏡に映る自分が見れなくて
「言えるかそんなもん」ってすぐに俯いてしまった。







「……あれ?行っちゃったの?」

テーブルに戻ると通りを眺めていたユノの背中に声をかけ、座るとコーヒーを一口飲んで同じように通りへ視線を向けた。

季節はもう秋だ。
この周辺は所謂トレンド発信基地にもなっているショップが並んでいるから、もう季節を先取りした人達が颯爽と歩く姿で今年の流行が見てとれる。
何も話しかけてこないユノの空気が良くない事をなんとなく感じ、困ったなぁともう一度声をかけてみる。

「ユノ、やっぱりなんだかんだ言って今年も紫は流行るんだね。さっきの子のトレンチもボルドーだった…」
「なんで俺が彼氏って紹介したのにあんな返しをしたんだよ?」


……やっぱりな。
としか言いようがない。


「あんな返しって…別に…」
「別になに?」

勢いよく体ごと向いた顔は予想通り怒っている。

「……別に…言いふらすようなもんでもないじゃんか」

それも僕達だ。


「俺は別に構わないけどなぁ」
「僕は構うんだよ」
「なんで?」
「なんでって…」

数週間前のあの幸せな感情はどこにいったんだろう。
世界が変わってこんな想いをするのならあのままでよかった気もする。

だって今はあの告白前より空気が悪い。

僕が想いを秘めたままだったら、せっかく会えているこの時間は少なくとも以前の僕なら幸せに感じていたはずだ。


なんていうかさ。
僕は目の前のユノにずっと惚れてきたんだ。


「ユノ…ユノにはさぁ。僕の好きなユノのまま…これまでと変わらないユノでいて欲しいんだ。……って理由じゃだめ?」

「え?」

驚く表情を見ながら、僕の頬は自分で分かるほど急激に紅潮していく。

何言ってんだ?って顔に書いてあるけれど。
こういうのってちゃんと口にしないと、言葉にしないとユノは理解してくれない奴だって知っているから。

……ああ、面倒くさい。
自分でクサイこと口にしている自覚があるから余計だけれど、死ぬほど恥ずかしい。
だからよく聞けよ?ユノ。

相手のことをよく知っているのも善し悪しだよな、なんて思いながらため息をつきつつ髪をかきあげ、頬の熱を冷ます。

「あのさ…僕はユノが好きだから…僕の事でユノが万が一心痛めるようなことがあったら嫌なんだ……言っていること…分かる?」
「うん。分かるけど……お前の事で心を痛めるようなことはないと思うけどなぁ…」

ユノは瞳を細め頬杖をつくと、口元に笑みを作る。
その姿がやれやれって今にもいいそうで

……なんだよもう、分かってない。

途端にイラつきが湧き上がる。


ユノは僕よりかなりな立場があるんだ。
狭い国、下手したら仕事さえ支障が出るかもしれない。
世界をまたにかけた大好きな仕事なのに。


「でもね…」
「いや、お前の考えは分かるよ。ああ……そんな顔すんなって」

そこまで言ってユノは大きく息をつき
「じゃあさ…」って笑顔で頭を傾け
どこかおねだりするような視線を向ける。

「じゃあお前の望み通りにするよ。俺は俺の事でお前が心を痛めるのは嫌だしね。これで俺がどれぐらいお前のこと好きか分かるかな?」


「……」




………は。



なんて声も出ない。




身体中の穴という穴から熱い何かが吹き出しそうだ。


「これで一緒だな」

そう言いながら嬉しそうに笑う姿に
僕はこの店で二回続けて大声をあげて立ち上がりそうになる。


「…ばっ…」

バカじゃないの?

盛大に照れて片手で顔を覆うと体さえユノから離れようと斜めに傾く。


「どう?カッコいい?」


笑顔で僕に頭をかしげるから
こめかみに流れる汗を感じて
片手じゃ無くて両手で顔を覆いたいぐらいで

「どう?俺はお前の好きな俺?カッコいい?」

もう一度照れもなく聞いてくる。


そう。
ユノはこういう奴。

どちらかといえば、これって褒めてもらいたいんだよな。
たまにやる。
知ってるよ。

だけどこれ……今日はなんだかハードルが高い。


「………かっ……」

「どう?」

「……かっこ…い…い…」

半ば強制的に答えさせられ
隠しようもない程声が震えている。


以前だったら冷めた口調で「はいはいユノはカッコいいです」って言えていたのに。
一つラインを飛び越えただけでこうも言いづらいとか。

なんだよこれ。

いろんな感情が押し寄せて泣きそうだ。




「ユノ…」
「ん?」
「ジュースちょうだい…」
「うん、どうぞ」

横にスライドされたグラスを俯いたまま手に取り勢いよく吸い上げる。

氷で薄まった酸味が
内側から茹で上がった体をスッキリさせてくれるけれど、脳みそ迄は無理らしい。

テーブル下で組んだユノの足が、まるで今を楽しんでいるように弾むのを見ながら僕はどっと来た疲れに項垂れる。


もう完全にユノのペースだ。
ムカつくのにいつものようにやり込めるどころかうまい返しさえ出来ず、ただただ狼狽えるばかり。
好きというものが色を帯びると本当に世界が変わってしまう。


はぁーーーーって
僕が長めの息をつき肩を上下させたらユノが笑った気配がした。


「落ち着いた?」
「…ちょっと帰りたい」
「えー、俺やっと付き合ってる実感が湧いてきたのに」
「そりゃ良かった…」
「幸せ」
「そうですか」
「この後夕飯はいらないの?」
「食べる」
「だよね」
「うん」
「……だな、知ってた。じゃあさぁ…どうしよっか…」

ポケットから携帯を取り出すと頬杖をついて親指でスクロールしていく。

「可愛い恋人がお腹を空かせているから…なにがい…」
「食べ放題」
「可愛くないな」
「お腹減ったユノ」

どうにか冷めてきた熱に元気を取り戻し、そう言ったら「戻ったな」って吹き出された。

「うーん…食べ放題かぁ…そういやお前が絶賛してた隣駅の路地裏にあった…」
「ぁ…和食の食べ放題!半年ぐらい前に行ったとこだよね?あそこ美味かった」
「行こうか?」
「うん。よく覚えているね?」
「そりゃ可愛い恋人の…」
「うるせえ。すいませーん。お会計お願いしまーす」

これ以上聞いていたらロクなことがなさそうで
僕はニヤけるユノを睨みつけてから店内に手を振った。














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読んでくれてありがとうございました。
いかがでしたか?
ちょっとだけでもニヤッとしていただけたら嬉しいです。

アルバムも発売され、いよいよツアーも始まります。
ちなみにアルバム聞いたくるりん@の感想は
「やっぱり次のツアーはミュージカル(⊙ω⊙)?!」です。
お互い楽しみましょうねーヾ(≧▽≦)ノ♡



読んで貰えて幸せ♡ありがとうございます。
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9 Comments

723621mam  

No title

今日は大大反省会か。

2018/09/19 (Wed) 00:12 | REPLY |   

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2018/09/19 (Wed) 00:26 | REPLY |   

くるりん@  

Re: No title

723621mamさま

「お前俺の事かっこいいって言ったじゃん。ありがと♡」って笑顔返されて反省会恥ずかしがって出来ない(笑)

2018/09/19 (Wed) 19:46 | REPLY |   

くるりん@  

Re: こんばんは(*゚∀゚)

葉*さま

こんばんはー。
お気楽にUPさせていただきました( *´艸`)
プレッシャーもなく見てもらえなくても気にならないのが結構気に入ってますwww

早いよねーもう来週。
アルバム何回聞けるかな(;´∀`)
とりあえず初日は聞いてようがいまいが口ぽっかーんってペンラもあまり振らずに見ているけどね( ̄▽ ̄)←毎回そう。

2018/09/19 (Wed) 19:53 | REPLY |   

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2018/09/20 (Thu) 20:59 | REPLY |   

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2018/09/22 (Sat) 09:07 | REPLY |   

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2018/09/28 (Fri) 20:04 | REPLY |   

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2018/09/29 (Sat) 23:47 | REPLY |   

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2018/09/30 (Sun) 17:37 | REPLY |   

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